積み重ねの旅

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ワルキューレの特集があるというので、月刊ニュータイプと月刊声優アニメディアの2020年6月号を買う。

整理ついでに、過去のインタビュー記事も一部引っ張り出して読み返す。
デビューへの期待、熱狂の1stライブ、そして2ndライブ。予定されていなかった3rdライブと劇場版の決定、そして完全新作決定へ。都度都度歩みが先に伸びていく、その時その時の言葉で関係者が語っている。

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自分にとってコンテンツを追いかけることとは、インタビューを中心に記事を積み重ねる旅でもある。
インタビューとは面白いもので、同じ出来事や時期を語っているようでもメディアやインタビュアー次第では補足があったり全く新しい切り口があったり、別の人が同一の証言をすることがある。只の一ファンに過ぎない身が業界の内情を知るはずはないし、インタビュイーも実際の出来事を本当にそのまま語っているとは限らない。だけど数が揃うことで生じる多面性が、内容の真実性を強固にしてくれたり「向こう側」を少しだけ垣間見せてくれたりする。
どうしてそれはそうなったのか。それを考えることはコンテンツを追いかける上でとても大切なこと。だから集める。自分が確かに今を生きていると実感するために。

テキストを集めるにはもうひとつ、未来に向けての備えという側面がある。
その時その時が文字として形に残り、それが層になると歴史になる。たとえコンテンツが終わりを迎え歩みを止めてしまったとしても、集めたものはここにある。途中を抜き出せば、その時点での生の言葉が蘇る。
自分の中で終わったか終わっていないかは自分が決めることなのだ。だからずっと自分の中で生きるようにと、"未来の自分のために" 備えをする。
いつか必ず振り返る時が来る。その時寂しい思いをしなくて済むように。

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今回のインタビューの中で鈴木みのりは語る。

マクロスシリーズはどれもすごいけど、マクロスΔワルキューレは一番ファンに生かされている」

その通りだと思う。良い意味でも、その裏側の意味でも。
40年近く続く偉大なシリーズにおいて、Δは決して順風満帆とは言えなかった。周辺条件に逆風が吹いていたり弱かったりしていたことは否定するものではない。何も心配がないなら2ndライブのあの日、「なんでここで終わらなきゃいけないんだ」という気持ちを抱える必要などなかった。
殆ど終わりかけの逆境を双方向で乗り越えたことが、歌唱力以上の活力を彼女らにもたらしたかも知れない。もし何事も心配なく順調に歩みを続けていたら、2020年の彼女たちの歌声は同じだけの底力を持ち合わせていただろうか。

しかし別世界線のことなど知ったことではない。
ワルキューレはその力強い歌声と共にその歩みをまだ止めていない。新曲発売まであと2週間。歴史はまだ積み重なろうとしている。
歴史が積み重なり、テキストが増える。そしてそれを追いかける。そうして未来への備えたる宝物が増えていく。

…買い足すことになるのを想定していなかったんだけど、そろそろ収納ボックス買い足さないとなぁ。